眼精疲労とは

眼精疲労とはただの「目の疲れ」ではありません。
目の充血や乾き、視界のピントが合わずにぼやけるなど、目に異常がきたす症状に合わせて、頭痛や吐き気、肩こりやだるさなど、全身に症状が及び、いくら休息を取っても回復せず慢性化した状態を指します。仕事場での環境やメガネ、コンタクトレンズなどの視力の矯正器具、ストレスなどが主な原因とされていますが、中には「緑内障」や「白内障」など、目の病気が原因となっている場合があります。目の異常を感じたらすぐに病院へ受診をしましょう。

眼精疲労の原因

生活環境

仕事場でのデスクワークや、趣味のゲーム、携帯を見るなど日々私達は「目」を酷使している環境にあります。また、暑い時期や寒い時期にはエアコンの風が目にあたることによる乾燥の状態が長く続きます。目の乾燥が進行すると「ドライアイ」になります。より一層眼精疲労を深刻化させる要因となるのです。

メガネやコンタクトの度数が合っていない

視力は日々変化します。そのため、自分の視力に合ったメガネやコンタクトを装着しないと、余計に眼がピントを合わせようと働くため、目の筋肉が疲れてしまいます。毎日メガネやコンタクトをしている人は1年に一度は病院で視力検査をし、自分の視力のチェックを行いましょう。

精神的ストレス

過度なストレスを受けると、身体の筋肉が固まり、血流が滞ります。それにより自律神経が乱れ、涙の量が減り、目が乾くことによって眼精疲労の元となるのです。

眼精疲労と自律神経の関係

眼球にはピントを調節する機能である「毛様体筋」と呼ばれる筋肉があります。毛様体筋は副交感神経の支配をうけ働きます。そのため、身体のさまざまな働きを調整してくれる自律神経が乱れると、交感神経が優位に働き、バランスが崩れてしまいます。
そのため、自律神経の乱れを整えることは眼精疲労を改善、緩和させる近道と言えます。当院では自律神経のスペシャリストである鍼灸師が多数在籍しております。

眼精疲労と東洋医学

東洋医学では、眼は五臓六腑の「肝」と深い結びつきがあると言われています。肝は「血」を貯蔵する場所であり、自律神経や喜怒哀楽などの感情にも深く影響しているのです。身体全体に気や血を巡らせる重要な働きを担っています。「肝は目に開竅(かいきょう)する」とも言われ、肝の働きが正常であれば、眼も正常であり、肝から巡る血によって滋養されるのです。

当院での施術法

当院では、の周りの局所的な施術と、全身の施術を組み合わせ行います。目の周りにはさまざまなツボがあります。それらに鍼を打つことにより、血流が良くなり、目の筋肉が緩みます。施術後には視界が明るくなり、目の開きもよくなります。

眼精疲労には自律神経が大きく関わっていることから、当院では「自律神経測定器」にて、患者様のストレス値や自律神経の乱れを測定します。その結果により、施術法をご提案させて頂きます。

また東洋医学の観点から、「肝」への施術も行います。全身が整うことにより、根本から眼精疲労を改善させることができます。

眼精疲労の予防と対策

●目を休める
目が疲れたと感じたときや、何かに集中しているとき、「まばたき」が減ります。気がついた時にはまばたきを意識しましょう。また遠くをみることは眼にとってリラックスした状態と言えます。こまめに休憩をとり、眼の筋肉を休ませましょう。

●目を温める
濡らしたタオルを電子レンジで温めたホットタオルを、眼の上にのせ温めると、血行がよくなり、緊張している筋肉がほぐれます。寝就寝前に行うと、リラックス効果もあって、質の良い睡眠をとることができます。

●目の簡単ツボ押し
「睛明(せいめい)」目頭の内側くぼんだ部分。
「太陽(たいよう)」こめかみにあるツボ。

これらのツボを3〜5秒間圧迫し、離す。を繰り返しましょう。

●目のストレッチ
眼球をぐるぐると回したり、上下左右に動かすことで、目の周り、目の筋肉をほぐすことができます。1日の中で3〜4回行いましょう。

最後に

パソコンや携帯が普及した今、目の使いすぎが原因で起こる眼精疲労は現代病とも言えます。眼精疲労から様々な病気に発展する可能性も多いにあります。日頃の予防と対策、早期の対応をして、デジタル機器と上手に付き合っていきましょう。ぜひ、お悩みの方は一度当院へご相談ください。