非定型歯痛とはどんな病気?
非定型歯痛とは、歯の痛みが続くにもかかわらず、歯医者などで検査をしても原因が見つからないことを言います。
痛みは持続性で、自発性の鈍い痛みとして現れます。痛む部位はしばしば移動し、歯茎の部分や上下の顎、更には顔面まで拡大することもあります。
時には鋭く痛み、何ヶ月も何年も続き急激に痛みが悪化することもあります。
・歯医者へ行ったが歯痛の原因がわからない
・歯を治療したのに痛む
・痛みが数週間から数ヶ月にわたって持続している
・痛みの範囲は広がり、違う場所へ飛ぶこともある
・治ったと思ってもまた痛くなる
非定型歯痛の原因
はっきりとした原因は明らかになっていませんが、中枢から末梢までの感覚神経に機能の障害が起きているのではないかと言う仮説があります。
つまり痛みの原因は身体ではなく脳にあり、痛みは気のせいなどではなく本物であるということです。言い換えると、非定型歯痛とは脳の中のセロトニン系ネットワークに何らかの機能不全が生じた結果、痛みの感覚がうまく調整できなくなっている状態です。
そのほか、うつ病や不安神経症など精神疾患の一症状として歯の違和感や痛みを訴えるケースも珍しくありません。
非定型歯痛の治療法
西洋医学のアプローチ
非定型歯痛の内科的治療は三環系抗うつ薬(ドスレビン、アミトリプチリンなど)の投与が有効とされています。
東洋医学のアプローチ
経絡や経穴に鍼とお灸で刺激を与えて気血の循環を促します。
歯痛の場合
上の歯は胃の経絡
下の歯は大腸の経絡が関係してきます。
顔や顎周りの施術だけでなく、痛みの出ている歯によって滞っている経絡を見極めて流れを良くしていくような施術を行っていきます。手足の経絡、ツボを使い全身の調節を行います。
非定型歯痛は脳からの影響もある
また非定型歯痛は脳からの影響も考えられるため、自律神経の調節も重要となってきます。
さらに痛みは自律神経を乱し、特に交感神経が優位な状態が続いてしまいます。交感神経が優位となると血管を収縮しすぎて血流が悪い状態となり、鎮痛物質をそこにとどめさせやすくなってさらに痛みを引き起こす原因となってしまうのです。そこで当院では、腹部や手足の経穴も用いて自律神経の調整施術も行っていきます。
鍼灸で再発しない体作りを
東洋医学は全身を調整することで自然治癒力を引き上げます。全体の不調を正すことでより症状の改善に繋がります。
一つの症状のみを取り除くだけではなく、施術の過程でさまざま身体の悩みを解消していきます。