眼精疲労とは
眼精疲労(がんせいひろう)は、長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用、読書など、目を酷使することによって引き起こされる疲労のことです。
原因は以下のようなものがあります。
・目の使いすぎ
長時間の近距離作業: パソコン、スマートフォン、読書などで長時間近くのものを見続けると、目のピント調整に負担がかかり、疲労が蓄積します。
画面の見過ぎ: 特にパソコンやスマートフォンのブルーライトは目に負担をかけ、疲労を引き起こしやすくなります。
瞬きの減少: 画面を凝視すると瞬きの回数が減り、目が乾燥しやすくなり、ドライアイを引き起こします。
・環境
不適切な照明: 明るすぎる、または暗すぎる照明の中で作業することは、目に負担をかけ、疲労の原因となります。
画面との距離や角度: パソコンやスマートフォンとの距離が近すぎる、または画面の高さが適切でない場合、目や首に過度の負担がかかります。
・体全体の不調
ストレスや睡眠不足: 精神的な疲れやストレス、睡眠不足は、全身の疲労だけでなく目の疲れにも影響を与えます。自律神経が乱れることで、目の筋肉が緊張しやすくなります。
血行不良: 目周りや肩、首の血流が悪いと、目の疲労が取れにくくなります。特にデスクワークや同じ姿勢での作業が続くと、肩や首のこりが目の疲れに繋がります。
また、以下のような症状が現れることがあります。
・目の乾燥(ドライアイ)
・ぼやけた視界やピントが合わない感じ
・目の痛みや圧迫感
・頭痛や首、肩、背中のこり
・光に敏感になる
東洋医学
あ医学では、眼精疲労は体全体のバランスが崩れている結果として捉えられ、特に「肝(かん)」と「腎(じん)」が深く関係しているとされています。肝は血液の循環や視覚に関係し、腎は生命エネルギーを司り、体全体の活力に影響を与えます。眼精疲労を引き起こす原因として、これらの臓器の不調や、気血の不足、ストレス、長時間の目の酷使などが考えられています。
鍼灸施術
攅竹(さんちく)
眉毛の内端部分にあるツボで、目の痛みや疲れに効果的。視力の疲労回復にもよく使われます。
太陽(たいよう)
こめかみ付近にあるツボで、頭痛や目の疲れに効きます。鍼や指圧で軽く刺激することでリラックス効果があります。
承泣(しょうきゅう)
瞳孔の真下で、下まぶたの骨の縁にあるくぼみにあるツボで、ドライアイや視力回復、目の緊張をとるのによく使われます。
魚腰(ぎょよう)
魚腰は、眉毛のほぼ中央部分、眉毛の上にある小さなくぼみにあるツボで、ストレスからくる頭痛や視力回復に使われます。
施術の効果
・血流促進: 鍼灸による刺激で目周辺の血行を改善し、酸素や栄養が目に届きやすくなります。これにより、眼精疲労が和らぎます。
・気の流れの改善: 気の滞りを解消し、身体全体のエネルギーを整えることで、目の疲れだけでなく、全身の疲れも緩和されます。
・自律神経の調整: 鍼灸は副交感神経を活性化させ、リラックス効果を促し、ストレスや過度な緊張からくる眼精疲労を和らげます。
セルフケア
1. 目の休憩: 定期的に20-30分ごとに5分ほど目を休めるのが理想です。遠くを見たり、瞬きを増やしたりしましょう。
2. 画面設定の調整: 明るさやコントラストを適切に設定し、ブルーライトを軽減するフィルターやメガネを使用するとよいです。
3. 適切な姿勢: 姿勢を改善し、目の位置が画面より少し下になるよう調整します。
4. 目の体操: 視線を上下左右に動かしたり、軽く目を閉じたりする運動を行うことが効果的です。
5. 目薬の使用: ドライアイの場合、人工涙液などの目薬を使用するとよいです。