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関節リウマチと東洋医学

関節リウマチは、西洋医学では自己免疫疾患と考えられていますが、東洋医学的観点からお伝えします。

はじめに

関節リウマチは、主に関節に炎症を引き起こし、痛みや腫れ、変形を伴う自己免疫疾患です。特に手や足などの小さな関節が影響を受け、関節の腫れや痛み、こわばりを伴うことが特徴です。
東洋医学では、「風・寒・湿・熱」の邪の侵入による気血の滞りが主な原因として考えられています。また、これらの邪の侵入により痺証を引き起こすとされています。

痺証とは

痺証は東洋医学において、身体の一部が麻痺したり、感覚が鈍くなったりする状態を指します。痺証は、気や血の流れが滞り、体内の経絡が通らなくなった結果として起こるとされています。また痹証は、侵入する邪の種類によって「風痹(行痹)」「寒痹(痛痹)」「湿痹(着痹)」そして、これに「熱」を加えて「熱痹」の4つに分けられます。

分類

行痺

原因
風邪によって経絡が侵襲されたものをいいます。
特徴
風邪は動的・流動的・軽い性質があり、痛みの箇所は一定ではなく、あちこちの関節や筋肉に症状が出ることが特徴です。他の痹証に比べ、痛みはあまり強くありません。初期では悪寒、発熱、ゾクッとするなどの症状を伴うこともあります。
治療方法
入ってきた風邪を外に追い出し、同時に冷えと湿気を取り除きます。

痛痺

原因
寒邪によって経絡が侵襲されたものをいいます。
特徴
寒邪には引き締め、固まりやすい性質があり、血流を著しく停滞させ、ギュッと縮こまらせるために関節が引きつり、曲げ難く、強い痛みが感じられます。痛みの部位は固定し動かず、刺されるような鋭い痛みが特徴です。痛みや引きつりがあるところは、冷やすと悪化し、温めると楽になります。
治療方法
経絡を温めて冷えを取り、同時に風と湿を取り除きます。

着痺

原因
湿邪によって経絡が侵襲されたものをいいます。
特徴
湿邪は粘着で停滞させる性質があり、関節が腫れて、重く感じ、動かしにくく、固定した箇所の痛みで、時に皮膚や筋肉が痺れる症状も見られます。局所に冷感がある場合があり、雨が降った時や湿気の強い時に悪化し、乾燥したところにいると楽です。
治療方法
湿気を取り除き、経絡を通し、同時に風邪と冷えを取り除きます。

熱痺

原因
熱邪によって経絡が侵襲されたものをいいます。また風・寒・湿邪の侵入後に体質により熱に変化した場合にも起こります。
特徴
痛みは移動する性質があり、関節や筋肉が赤く腫れ、熱感をもつ炎症症状がメインとなってきます。冷やすと症状が軽減するという特徴があります。
治療方法
熱と湿気を取り除き、同時に風を取り除いて血流を良くします。

一度ご相談ください!

東洋医学では、関節リウマチを単なる自己免疫疾患としてではなく、外邪や内臓機能のバランスが乱れた結果として捉えます。痺証の治療では、邪気を取り除き、気血の流れを改善することが目的です。治療は外邪の種類に応じて、体を温める、湿気を取り除く、風を散らすなどのアプローチを行います。

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