蕁麻疹とは
皮膚に突然赤みや膨らみが現れ、かゆみを伴う疾患です。症状は数時間から1日以内に消えることが多いですが、慢性化すると1カ月以上続くこともあります。
蕁麻疹は、体内でヒスタミンが過剰に放出されることで血管が拡張し、皮膚の浮腫が生じることで発症します。特に疲労やストレスがたまると自律神経が乱れ、症状が悪化しやすくなります。
治療法としては、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の服用が一般的です。また、冷やしてかゆみを抑えたり、刺激物を避けたりすることも有効です。慢性的な場合は、生活習慣の見直しやストレス管理が重要になります。
原因
原因は多岐にわたり、食べ物や薬、ストレス、温度変化、摩擦、感染症などが関与します。大きく分けて、特定のアレルギー反応による「アレルギー性」と原因不明の「非アレルギー性」の2つがあります。
1. アレルギー性蕁麻疹
食べ物(卵、乳製品、魚介類、ナッツなど)、薬(抗生物質、解熱鎮痛剤など)、花粉、ダニ、動物の毛などが原因となります。これらのアレルゲンが体内に入ると、免疫反応によってヒスタミンが放出され、皮膚に赤みやかゆみを引き起こします。
2. 非アレルギー性蕁麻疹
温度変化、摩擦、ストレス、感染症、運動、発汗などが原因となります。特にストレスや疲労が蓄積すると自律神経が乱れ、蕁麻疹が出やすくなることがあります。また、特定の原因がはっきりしない「特発性蕁麻疹」も存在し、慢性化することがあります。
東洋医学的原因
1.風熱
辛い食べ物やストレス、体内の熱のこもりにより発症。
皮膚が赤く熱を持ち、かゆみが強い。
口の渇きや便秘を伴うことがある。
2.風寒
冷えや寒さの影響で気血の巡りが悪くなり発症。
皮膚が白っぽく、寒冷刺激で悪化する。
冷え性や疲れやすさを伴うことがある。
3.湿熱
胃腸の不調や食生活の乱れによる湿邪の影響。
皮膚がジュクジュクし、膨疹が大きくなることがある。
消化不良や体の重だるさを伴うことが多い。
4.血虚
血の不足により皮膚の栄養が行き届かず発症。
皮膚が乾燥し、慢性的にかゆみが続く。
貧血やめまい、不眠を伴うことがある。
鍼灸施術の効果
鍼灸治療では、自律神経を整え、免疫バランスを調整し、血流を改善することで、蕁麻疹の症状を緩和します。
《有効的なツボ》
血海… 血流を改善し、皮膚の炎症を鎮める
曲池 … 免疫機能を整え、アレルギー反応を抑える
三陰交 … 内臓の働きを改善し、体質を整える
合谷… 自律神経を調整し、ストレスを緩和する
風池 … 体内の余分な熱を取り除き、炎症を抑える
これらのツボを刺激することで、血流が良くなり、免疫の過剰反応が落ち着き、かゆみや発疹が出にくくなります。また、特に冷えがある場合は、お灸を用いて体を温め、血流を促進し、自己治癒力を高めることが有効です。冷えが原因で免疫が低下し、蕁麻疹が出やすい人には、三陰交や関元へのお灸が効果的です。
まとめ
継続的な治療が大切です!
蕁麻疹は体質と関係しているため、一度の治療で完全に治ることは少なく、継続的な鍼灸施術が重要です。また、ストレスや食生活の見直しも併せて行うことで、再発を防ぎやすくなります。
鍼灸を定期的に受けることで、体質改善が進み、皮膚トラブルが起こりにくい健康な体を作ることができます。
症例報告
症例1
ストレスによる慢性蕁麻疹
《患者》
30代女性
《主訴》
数ヶ月前から全身にかゆみを伴う発疹が出現し、特に仕事のストレスが強いときに悪化。抗ヒスタミン薬を服用しているが、根本的に改善したいと鍼灸を希望。
《治療方針》
自律神経の測定を行ったところかなり身体的ストレスがたかく、交感神経がかなり優位な状態であった。また、背部の緊張と前側の首の緊張もみられた。この事からストレスによる自律神経の乱れが原因と考え、リラックスを促し、血流を改善する施術を行った。
《使用ツボ》
百会、合谷、神門、血海、三陰交、足三里、蕁麻疹の誘発部位
《経過》
1回目の施術後
かゆみが軽減し、睡眠の質が向上。
3回目の施術後
発疹の頻度が減少。
6回目
症状がほぼ消失し、現在は予防的に月1回の施術を継続。