パニック障害
急に強い不安を感じて、自分では上手くコントロールできない状態になります。不安や恐怖にとらわれてしまい、日常に支障が出てきてしまいます。
このような症状をパニック発作といい、数分から数十分でおさまります。
また、発作になったらどうしようと予期不安にかられ、起きた場所を避けるようになってきます。起きた際に逃げられないような場所や人前を避ける広場恐怖になります。
人に会うことや外出を避けるようになると抑うつ症状も併発する事があります。
男女差では女性の方がかかりやすく、60歳以上からは減少傾向になります。
東洋医学は遙か昔からこのような症状に対して治療法が載っています。伝統医療という効果があったという裏付けのもと治療を行なってきました。
パニック障害を克服するには鍼灸治療による自律神経の調整が有効ですが、より効果的に回復するために必要なのが「細胞マネジメント」と呼ばれるものがあります。
細胞の働きとは?
私たちの体は大人で約60兆個の細胞で成り立っています。
そしてこれらの細胞がそれぞれの器官で大切な役割を担っています。
例えば皮膚の細胞は外界から体を守るバリア機能があります。筋肉の細胞は体を動かす仕組みを作っています。同じように内臓や神経、血管などの細胞もそれぞれの役割を担っています。
こうした細胞が集まって器官になり、器官が集まって身体を作り機能させているのです。
そしてこれらの細胞を活性化し、機能させる鍵となるのが、生命の源と言われる「ミトコンドリア」です。
ミトコンドリアとは?
生物の授業で習った事があるかとは思いますが、細胞の中にはミトコンドリアというカプセルのようなものが存在しています。
ミトコンドリアの重要な役割は、細胞の中で呼吸をしてエネルギーを生産する事です。人間が生命活動に必要なエネルギーのほぼ全てをミトコンドリアが作り出しています。
ミトコンドリアは外から取り入れられた酸素を利用して、栄養素の炭水化物や脂肪を分解し、エネルギーを産み出しています。
そして筋肉や神経など、身体の活動は全てこのエネルギーでまかなわれています。
ミトコンドリアは脳とも密接に関わっています。エネルギーを多く使う細胞ほど、1つの細胞の中にいるミトコンドリアの数が多いのですが、体内でミトコンドリアの多い細胞の1つが脳細胞です。
ですので、ミトコンドリアの数が少なくなったり、劣化などによって機能が低下するとエネルギーが不足し、脳の働きが悪くなってパニック障害を始め様々な精神面の不調を引き起こします。
細胞マネジメントとは?
さて細胞内のミトコンドリアで、炭水化物や脂肪などからエネルギーが生産されるプロセスには、「クエン酸回路」という代謝プロセスを経ます。
この回路が正常に機能すると、効率よくエネルギーが生産され細胞が活性化します。
逆に言うと何らかの原因でこの回路がうまく回らなくなると、エネルギー不足となり、脳を始めとして全身の機能が低下していきます。
そしてこのクエン酸回路がうまく回るのに必要な栄養素が、ビタミンB群、マグネシウム、マンガン、鉄などになります。
という事はこれらの栄養素が不足していると、回路が回らずエネルギー不足となってしまうんです。
例えば肝臓の細胞がエネルギー不足となると、老廃物や毒素を代謝する事が出来ず、どんどん溜まってしまいます。
腸の細胞がエネルギー不足となると、栄養素をうまく吸収出来なかったり、便という形で老廃物を排除することが出来なくなります。
脳の細胞の場合、脳の働きが悪くなるため、様々な精神面の症状が現れてきます。
このように細胞がエネルギーを生産出来ないと全身に不調が起こってきます。
ですので、これらの不調を改善するべく必要な栄養素を取り入れて、エネルギー生産を増やして細胞を活性化させる、つまり「細胞マネジメント」が、身体の改善の第一歩となるんです。