パニック障害を改善する食養生とは??
前回のコラム【そのパニック症状、もしかしたら腸が原因で起こってるかも⁉︎(part2)】では、パニック障害への腸の影響と具体的な養生法を1つお伝えしました。
今回のコラムでは食養生法の続きをご紹介します。
さて、腸とパニック障害の改善において、食養生法は次の4つが重要にになる事は前回お伝えしました。
①小麦・乳製品を控える
②精製された炭水化物を控える
③発酵食品を取る
④オメガ3系の油を取り、オメガ6系の油を控える
前回のコラムの最後に、①についてお伝えしましたので、そちらも見てみて下さい。
今回は続きの②③④についてご説明します。
②精製された炭水化物を控える
白米や麺類、パン、そして砂糖などが当てはまります。これらは全てカンジタ菌のエサとなるため、取れば取るほどカンジタ菌が繁殖していってしまいます。
しかしこれらを食べないとなると何を食べていいか分からないという方もいると思います。
そういう方は玄米など精製されていないものか、白米に五穀米などを混ぜて取るようにしましょう。
小麦にも精製されていない全粒粉を使ったパンなどもありますが、これは前回のコラムでもお伝えしたように、小麦のグルテンの問題があるため、出来る限り控えた方がいいです。
またお肉や魚、豆類などのタンパク質や同じ糖質でと野菜などに含まれる糖質は問題がないため、バランス良く積極的に取った方がいいです。
精製された炭水化物は、小麦や乳製品に含まれる中毒性の高いタンパク質と同様に、とても中毒性が高い物になります。ですので、食べたいという欲求に従って大量に頻繁に食べ続けると、どんどんカンジタ菌が繁殖し、腸に炎症が悪化してしまいます。
③発酵食品を取る
腸内環境を整えるには腸内細菌のなかでも善玉菌を増やす事が大切です。
善玉菌のなかでも乳酸菌はご存知の方も多いかと思います。乳酸菌と言うヨーグルトなどの乳製品を思い浮かべるかもしれません。
しかし乳製品は前回のコラムでも説明したように、腸の炎症を引き起こすタンパク質が含まれているため、腸のためと思って一生懸命ヨーグルトを食べていても、返って腸の炎症を悪化させてしまうかもしれません。
最も良い乳酸菌の取り方は、味噌、納豆、漬物などの伝統的な発酵食品から植物性の乳酸菌を摂るのが適しています。
これらの発酵食品には乳酸菌だけでなく、腸内細菌で最も数の多い日和見菌も多く含まれているため、善玉菌とともに腸内細菌の勢力を良い方向へ導いてくれます。
また抗生物質は病原菌だけでなく、身体に必要な腸内細菌までも殺してしまうため、長期に服用されている方は腸内細菌がかなり少ない可能性があります。ですので発酵食品を積極的に摂取した方がいいです。
④オメガ3系の油を取り、オメガ6系の油を控える
油には色々な種類があります。普段揚げ物や炒め物に使っているキャノーラ油やサラダ油はオメガ6系です。
最近はえごま油や亜麻仁油が流行っていますが、これらがオメガ3系の油です。またDHAやEPAと呼ばれる青魚に多く含まれる油もオメガ3系になります。
さてこのオメガ3系の油は、腸に限らず全身の炎症反応を抑える働きがあります。逆にオメガ6系の油は全身の炎症を促す働きがあります。
炎症は本来、体の修復に必要な反応なので抑えすぎるのは良くありません。しかし現代の生活では、アレルギーを含め過剰な炎症が起きていて、さらに油といえばほぼオメガ6系の油を取っている状況です。
ですので、腸の粘膜を含め全身に起きている過剰な炎症を抑えるために、オメガ6系の油を控えて、オメガ3系の油を意識して取り続けてみて下さい。
ちなみにオメガ3系の油は熱を加えると酸化してしまい、別の害が出て来てしまいます。摂る時はサラダのドレッシングとして使うといいと思います。
まとめ
さてここまで3回に渡り、腸とパニック障害についてお伝えして来ました。
もちろん全ての原因が腸にあるわけではありませんが、腸の機能や異常な状態などを見ていくと、その影響はかなり大きいものとなっているのを感じていただけたでしょうか。
鍼灸治療による自律神経の調整と合わせて食養生法を取り入れる事で、相乗効果が生まれ回復が早くなっていきます。
ですので、この3回のコラムを参照して頂き、ぜひ今一度日常を見直してみて下さい