自律神経の働き
自律神経は外部環境に適応出来るよう内部環境を保つように働きます。これを恒常性といい、全身をコントロールして生命活動を維持してくれる大切な神経です。
意思とは関係なく働く神経なので、睡眠中の呼吸や食べ物の消化など内部環境を整うように働いてくれています。
全身のコントロールでは、汗や毛穴を閉じて体温調整や運動時の心拍数と呼吸、ホルモン分泌など幅広く働いています。
自律神経には主に興奮作用とリラックス作用に働く神経があります。
心拍数、血圧・・・上昇と下降
呼吸・・・・・・・速いか遅い
皮膚・・・・・・・汗が出るか乾燥
ホルモン分泌・・・促進か安定
血糖・・・・・・・上昇か安定
瞳孔・・・・・・・拡大か縮小
このように反対の働きを持つ二つの神経が自律神経になります。バランスを保つために互いに反対の作用を持っているわけです。
自律神経の乱れ
自律神経を働かせすぎたり、外部環境が内部あまりにも違う状態、ストレスを受け続けて中枢がコントロール出来ないと乱れます。
大きく分けて生活習慣とストレスによるものがほとんどになります。
過酷な外部環境では通常のバランス感では対応できないので、常に興奮するように体内を調整してしまいます。
ストレスは脳に大きな負担がかかり中枢が乱れてしまいます。そのため持続したストレスが一番の天敵です。
外部環境とストレスはこのようにして自律神経を乱れさせます。
調整機能が異常になると
調整する神経が壊れると熱くもないのに汗が大量に出たり、落ち着いているのに不安を強く感じだしたり、疲労が取れない毎日になったりと全身に異常が出始めます。
全身が上手く循環できるバランス感が失われては様々な場所が壊れ始めます。一部の機能だけを亢進させては抑える方の機能が働かなくなったり、普段働かせすぎると何も無い時でも些細な刺激で大きな反応を起こしたりとオンオフのスイッチもおかしくなります。
自律神経が乱れると複数の症状が現われるようになります。全身をコントロールしている神経なので、一部のみや一日だけとは限りません。
適応出来るように毎日全身をコントロールしている神経が乱れると、複数箇所に症状が現われて数週間から何年と続きます。
重大な病気
日本の死因上位は血管の病気になります。血管の硬さや詰まりによって重要な脳や心臓で破裂してしまい死へと繋がります。
血管の伸縮や心拍数、血圧は自律神経が動かしています。自律神経が乱れて血管を収縮し続けると血流が悪くなり中もドロドロになると言われています。
年齢が重なると生理的減衰で柔軟性の低下や水分保持の低下で硬くなってきます。この状態に自律神経の乱れが重なると発症率がかなり高くなります。
血流も自律神経も毎日の生活で決まるため生活習慣病と言われます。今は健康でも蓄積して年を重ねていくと、いつのまにか進行していき取り返しの付かない状態になります。
これは健康度が低い健康だと考えます。今は無症状でも病気に近い健康なためいつ発症してもおかしくない低い健康です。
健康にも病気になりにくい状態と病気の直前の健康があります。生活習慣を正しくすると健康度が高くなります。
将来の健康は年を取る前からの取り組みで変わります。なるべく早くから健康の意識を持つ事が重要だと言えます。
健康になるためには
人間の身体は未だ解明されていないことばかりです。今定説になている健康法でも数年で真逆になる可能性もあります。
それだけ可能性を秘めているとも取れますので、科学の発展に期待したいと思います。
健康になるためには今の健康法を良いのですが、一番は「自分が楽だ」という感覚です。
健康法のためにリラックスする時間を奪われたり、運動を強いられては全体でストレスを感じるようになります。
サボれる時はサボる!楽しいことは楽しむ!たまには好き勝手食べる!このように自分自身が楽だと思うことが自律神経を乱れさせないコツだと思います。
あくまでも分かっていない事ですが、自律神経の乱れにはストレスが一番だと考えるので、ある一定の健康意識を持っている人では、楽に生活するというのがコツなのではと思います。